その昔、ロビンフッドが頭の上のりんごを弓で見事に貫いたというお話がありますが、そのロビンフッドが使った弓こそ、現在スポーツとして学生から社会人まで興味のある人が行っている「アーチェリー」というスポーツです。
よく、的に目掛けて弓を放つ姿を見て、「カッコいいな」と思うことがあります。
近年、まったくの初心者だけどアーチェリーを始めたいと思っている人もいます。
でも、そもそも道具はどんなものを揃えればいいのか?また、その道具の名前はなんというのか?
そこから始めないといけないというアーチェリーデビューを考えている人向けに、その道具の名前や価格をご紹介していきます!
アーチェリーの道具の価格が知りたい!
アーチェリーの道具には、弓矢の他にも「タブ」と呼ばれる弓を引く時の指を保護する道具や、「チェストガード」という胸当て。
弦が袖を巻き込まないようにするための「アームガード」など、細かい道具が多い物です。
いきなり弓から購入すると失敗します。
なぜなら、まだアーチェリーをやる身体になっていないことと、弓によって弦を引く強度が弱いものから強い物まであるので、何も知らないで購入すると「始めたはいいけど、まるで弦が引けなかった」なんてことにもなりかねません。
初めのうちは弓をアーチェリー教室で貸してもらえると思いますので、慣れるまではそれを使いましょう。
それより前に細かい道具を揃えておく方が良いと思います。
アーチェリーに必要な道具と大体の価格を見て行きましょう。
【タブ】弦を引く指を保護するもの。1,000円~3,000円。
さまざまなメーカーやモデルがあります。
まずは自分の手で握ってみてどれが一番しっくりくるか?いろいろ使ってみないと分からないところはあります。
素材は「合皮」と「本革」がありますが、これは好みが分かれるでしょう。
皮は新しい物は大きめにかたどられているので、握ってみて不要な部分はカットすることになります。借り物では切る訳にいかないので、これは買っておいた方が良いですね。
【ボウスリング又はフィンガースリング】弓を引く際に弓と押し手をヒモで繋いでおくもの。500円~1,000円。
アーチェリーって弓を引くといっても実際に弓は握りません。
弓を放つ時に飛び出す弓を落とさないために指と押し手を繋ぐ役目をします。
手首に掛けるタイプと指に掛けるタイプとがあります。
フィンガースリングなら100均の靴ひもを使って自作することもできます。
【チェストガード】弦が胸に擦れないようにするための胸当て。3,000円~。
弓を放つ時に、胸に擦れると非常に痛いです。初心者は必ずつけた方が良いでしょう。
【アームガード】板状で押し手の腕の内側を保護するもの。1,000円~2,000円。
弓を放った時に弦が袖を巻き込まないようにするためでもあります。
弓本体【ハンドルライザー】日本ではハンドルと呼ばれる弓を固定する本体。15,000円~60,000円。
欧米ではライザーと略して呼ばれたりします。
握ってみた感じでフィットするものが良いので、こちらは実際お店で複数握ってみると良いです。
サイズはいくつかありますが、握ってみないとどれが自分に合うか分からないので、自分に合うものを探しましょう。
【リム】バネになる板。15,000円~。
ハンドルに付けてハンドル全体のサイズを変えることができます。
ハンドルの上に取り付ける「上リム」、下に取り付ける「下リム」上下一対です。
素材はグラスファイバーからカーボンまであります。
【ストリング】弓の弦。1,000円~。
初心者にはダクロン弦がおすすめです。高分子ポリエステル製もありますが、弦の戻り(弦を引いて弓を放った時にすぐ元に戻ろうとする力)が早いです。
そのため初心者には、ふらつくなど持って行かれやすいです。
【レスト】弓に矢をセットする時に乗せる台。300円~。
素材はプラスチック製から金属製まであります。
【プランジャー】矢の直進性を高める部品。2,000円~。
貸し弓は付いてない場合が多いですので、自分用に持っておくのが良いと思います。
その他、必要に応じて揃える道具もありますが、始めるにあたってもっとも初心者が購入するものを上げてみました。
アーチェリーの弓の値段ってどれくらい?
アーチェリーで使う道具一式揃えようと思うとなかなかのお値段になりますが、中でも弓の値段は20,000円台~80,000円くらいと幅があります。
アーチェリーの教室や練習場のスタッフさんに、どんな弓が良いか相談してみるのも良いですね。
使う人それぞれにおすすめの弓をご紹介します。
【初めて弓を購入する人におすすめ】
〇Man Kung社製 アーチェリーMK-55B コンパウンドボウ
初心者には扱いやすいと思いますが、引きが55ポンドなので引けない方が多いので、初心者は注意が必要です。
【初心者でも弦の交換がしやすい】
〇VERI100アーチェリー 完成矢 狩猟弓 複合ボウセット
自分に合った引きの強さに調節しやすいです。
【練習時の持ち運びが楽】
〇KnocKerball Combatアーチェリー弓
見た目にも一番シンプルで正に初心者向けといった感じではないでしょうか?
【練習用におすすめ】
〇ATROPOS-251 アーチェリー狩猟弓ロングボウ 張力45lbs
初心者でも組み立ては簡単です。
【アーチェリーに慣れてきた人向け】
〇Tongtu Outdoor アーチェリーリカーブボウ 狩猟 右利き 弓道練習
高品質材質で、初心者から上級者にも適しています。引きやすいので、狙いを定める余裕が出そうですね。
【アーチェリーに慣れていて大会に出ようと考えている人向け】
〇ATROPOS-109Aアーチェリー複合ボウ狩猟弓セット
スピードが出るのに軽くて衝撃に強く静かです。張力と引張力も自分の力に合わせて調節を簡単にできます。
アーチェリーの道具の名前を知りたい!
アーチェリーをやるなら、自分が扱う道具の名前くらい知っておきたい!そう思う方も多いでしょう。
しかし、教室や練習場で道具の名前を教えられても、なかなか1回でちゃんと覚えられる人も少ないです。
「的を狙う奴がないんですけど…」これ、どこの部位のことを言っているか分かりますか?
正解は「サイト」といって狙いを定める照準器のことですね。
なかなか全部を覚えるのは難しいので、1つ1つ覚えていくしかないですね。
先の章でも値段と一緒に名前と役割を上げていますが、おさらい的な感じで今度は値段なしで名前と役割だけ上げていきます。
【アーチェリーに必要な道具の名称と働き】
〇アームガード
弓を持っている腕に取り付けるプロテクターのことです。材質は「皮製」と「樹脂」でできているものもあります。矢を放つときのストリングから腕を守るので、初心者、上級者問わず付けて置いて欲しい道具の1つです。
〇タブ
指に取り付けるプロテクターのことで、矢を引く時に取り付けるのですが、初心者のうちは「グラブ(グローブ)」と呼ばれる道具を矢を引く(ストリングを引く)指3本にはめ込みます。
〇ボウスリング
矢を放つ時にハンドル(ボウ)を握らないことになっているアーチェリーですが、握らないと落っこちてしまうと思いますよね?そうならないためにハンドルを自分の手と一緒に紐で結んでおくのです。初心者の時はまだ矢を打たせてもらえないと思うので、その時期はあまり必要ないですが、矢を放つようになるとこの紐が大いに役に立ちます。
〇クイーバー
矢(アロー)を入れる筒のことで、皮や人工皮革で出来ています。初心者のうちは6本のアローが入るくらいのクイーバーで十分です。
〇チェストガード
アローを放った時に胸や袖口を巻き込まないようにするための板状のガードです。
【弓本体及び付属品の名称と役割】
弓と矢の名称と役割をご紹介します。ただし、初心者の間はまだ使用しない道具も含まれますが、大会に出るくらい上級者になったころには必要になる道具ですので、参考までに見てください。
〇ボウ(弓)
利き手じゃない方に持つ弓のことをボウと呼びます。主に「ワンピースボウ」と「テイクダウンボウ」の2種類に分かれます。
「ワンピースボウ」=折り畳み出来ないタイプのボウで、どこに持って行くにもそのままの形状で運ばないといけないので、非常に扱いが難しいです。
「テイクダウンボウ」=ハンドル部分とリム部分をネジや差し込み方式で分解できるボウです。
持ち運びに便利なだけじゃなく、弓の強さを変えたり傷んだ箇所を新しいものに交換できるメリットもあります。
〇スタビライザー
棒状の先端にウエイト(重り)が付けられた安全装置の総称です。初心者の時にはあまり使わないのですが、自分の弓を持つようになると自分に合う形状や重さを選択して使います。
ハンドルを握る(グリップ)の部分の下にあるものを「センタースタビライザー」と言います。
左右に分かれたものは「サイドロッド」とか「Vバー」とも呼ばれます。
センタースタビライザーより上に取り付ける「サイト」がありますが、それより上に取り付けるのが「アッパーロッド」と呼ばれます。
〇サイト
上に出た用語ですが「的を狙う」ための照準装置です。サイトの他に「サイトピン」や「エクステンション」といってサイトピンを的のある方向に突き出す役目をする道具からなっています。
〇レスト
アーチェリーでは右打ちの場合は、アローをハンドルの左側におきます。
このことを「ウインドウ」と呼ぶのですが、実際はそこに付いている「レスト」と呼ぶツメの上にアローを置きます。レストは金属や樹脂でできています。
〇クッションプランジャー
アローをまっすぐ飛ばすためにレストの右側から出ている「プランジャーチップ」の動く硬さを調節するものです。しかしこれは初心者ではほとんど使いません。
〇クリッカー
アローを放った時に長さが一定になるようにする道具ですが、これも初心者の間は使いません。
〇アロー(矢)
矢の形状を思い出してください。矢の先端を「ポイント」と呼び、羽が付いた部分の上に出ている部分を「ノック」と呼びます。
その「ノック」と「ポイント」の間の棒の部分を「シャフト」と言い、この部分の素材がアルミやカーボンが使われています。
現在は「カーボンアロー」が主流になっています。
まとめ
いかがでしたか?
いろいろと難しい用語がたくさん出て来ましたが、アーチェリーのルールや打ち方などいろいろ覚えていくうちに段々名前も覚えていけますので、心配はいりません。
また初心者のうちはいきなりアーチェリーの道具一式揃えても自分の身体に合わなかったりして、また買い換えないといけないような失敗を招く原因になりますので、要所要所に合わせて1つ1つ揃えていく方が良いですね。
すぐ形から入る人はどうしても一式揃えたものの続けていけず、宝の持ち腐れになるという勿体ない話もありますから、慌てないでアーチェリーの勉強をまずしっかりしてその都度揃えて行きましょうね!